2021.7.30 ハモの歯!!

70cmほどのハモが獲れました。
毎年この時期には数匹単位ですが網に入ります。
普段なら活かして運べばなかなか良い値段がするのですが、現在はコロナ禍であまり売れません。
親方に聞いたら持って帰ってよいと言われたので、ありがたくもらって帰りました。
わたくし、今までハモを食べたことも捌いたことも無く、楽しみでルンルン気分で持って帰りました。
そして捌く前に写真を撮っていたのですが、その時、非常に驚いたことがありました。

今回のタイトルである、ハモの歯。

それを見たときに、思わず、ウヒョッ!?と変な声が出てしまいました。
そのハモの歯とはこちらです。
まあ横からでは、何が変わっているのか多分わからないことでしょう。
では、正面から、上顎(うわあご)に注目してご覧ください。
おわかりでしょうか。

上顎の歯が、口の真ん中に一列に並んでいるのです。
とがった上顎の先端には牙のような歯が左右対称に生えているものの、普通だったら馬蹄型に歯が並んでいるべき場所には何もなく、真ん中に一直線に歯が生えています。

なんですかこれ?

なんでこんなことになっているの?

普通、歯って、上と下でだいたい同じ位置に対応しあって生えてますよね。
図にするとこんな感じで、凹と凹が合わさります。
これで歯で物をかみちぎったり、すりつぶしたりできるわけですよね。

しかるにハモは!
このように、下顎の凹と上顎の凸が嚙み合わさるのです。

う~む。
嚙み合わせは非常によろしい。
隙が無い。

しかし、この歯並び。
なんのメリットがあるのでしょう?

こんな変わった歯並びをした生物を、現生生物では私は他に知りません。
わざわざこんな進化をしてきて、そして生き永らえているのだから何らかのメリットはあるのでしょうが、いったいどんなメリットがあるのか私には想像がつきません。

ハモって、私としては、見た目からしてウナギやアナゴとたいして変わらないと今までは思っていたのですが、しかし実際はこんなに異質な魚でした。
見た目ってアテにならないもんですね。