暑さも本格的になりいよいよスズキ漁に熱が入る夏がきました。
今年のスズキ漁ですが、例年とはだいぶ勝手が違います。
例年であれば今の時期は夜に出港し、水深のある沖に向かいます。
一回で百~数百kgずつ獲れる網の回数をこなして魚を貯め、そして夜が明けると魚の入りが悪くなるので帰港する、というのが通常の流れでした。
しかし今年は今のところ、今までの場所では夜にスズキの漁獲が思わしくないのです。
逆に、夜が明けた後のタカ(陸に近い水深の浅めの場所)で、一気にトン単位のスズキが獲れる日が連発しているのです。
面白いことに、いまタカで獲れるスズキは大きなサイズが多く、例年の沖だったら一日に数尾しか獲れないような大物がドカンとまとまって獲れます。
こんな大物がまとまって網に入ります。沖でこんな大物が入ることはあまり無いです。
ちなみに夜が明けてからタカで網を張るのは、スズキを狙う為ばかりが理由ではありません。
今年はコハダの相場がとても良いのですが、コノシロ、コハダは日の出ている時間が漁がやり易く、夜が明けてから狙うのがセオリーで、そしてこの魚はタカを好みます。
それでコハダを狙ってタカで網を張ると、コハダの群れの中にけっこうな量のスズキも混じって獲れるという、いわば一石二鳥の状態なのです。
スズキ、コハダ共に相場が良いおかげで、今月の今のところの漁獲高は久し振りにコロナ前を思わせる具合になっています。
ただ燃料代をはじめ機械部品などが大きく値上がりしており、手放しで喜べる状況ではありませんが、今月後半も頑張って活気を取り戻したいものです。