2026.8.18 カエルアンコウ

先月の話なのですが、カエルアンコウが網に入りました。

獲れた場所は前回のメイタガレイと同じく木更津沖です。

私の記憶ではカエルアンコウが網に入ったのは初めてです。
なのでなんとしても写真を撮りたかったのですが、スズキ漁の最中では忙しく写真を撮る暇はありません。
なので活魚水槽に入れ、木更津から船橋まで連れてきてしまいました。
活かして連れてきて、その日は気温が30度越えだったので大急ぎ(15秒くらい)で写真を撮り、海に返しました。

東京湾を知る人からすると木更津に居た魚を船橋の海に離して生きられるのか?と思う人もいるかもしれません。

でも私は、このカエルアンコウに関しては大丈夫だと思っています。
何故かというと私は数年前、船橋漁港でカエルアンコウを見ているからです。
数年前の9月に、港に係留中の運搬船のカキ落としのために船橋漁港で潜った時のことです。

運搬船の舵(水中)の上にカエルアンコウがちょこんと乗っていたのです。

カキ落とし作業のために潜水したのでカメラを持っておらず、証明する手段がないのが残念ですが、確かに居たのです。

念のために生息域を調べると日本では全国各地に普通に生息しているとのことですが、今まで網に入ったことはないし、まさか東京湾の最奥にまでいるとは思いもしなかったので驚きました。

カエルアンコウは岩礁帯にへばりついて泳がないから我々の網には入らないだけで、実は東京湾内にもけっこういるのかもしれません。
とにかく見た目がかわいらしいカエルアンコウですが、一昔前は名前が違いました。
2007年にカエルアンコウという名前に変更されましたが、それ以前はイザリウオという名でした。
膝やお尻を床につけたまま前進する「いざる」という言葉があります。

時代劇や武道などで、正座をした体勢から腰を浮かせ、そのまま動く膝行(しっこう)という動作がありますが、それと同じ意味です。

泳がずにヒレを使って動くこの魚の特徴と合致しており、イザリウオと名付けられた理由に納得がいきます。

ただこの「いざる」という言葉が、足の不自由な身体障がい者を揶揄するような使われ方をすることもあったため、メディアの自主規制による放送禁止用語になりました。

そこでイザリウオの名もカエルアンコウに変わったわけです。

この名称変更当時は私はだいぶ違和感を覚えましたが、慣れた今となってはかわいらしい名前だと感じます。