2021.1.30 一月の漁終了

今月は21日で漁を終了し、少し早めに整備期間に入りました。
5日の初漁から21日までに5回、コノシロ漁に出た漁獲は、満船が2回、中くらいが2回、空っぽが1回でした。
1月としてはまずまずの成果でした。

この満船になった2回ですが、獲れた漁場が離れていました。
一回は港のすぐ近くでしたが、もう一回は港から1時間ほど南下した場所でした。
面白いことに、南で獲れた日には、前回書いたカタボシイワシが多く混じっていました。
多いといっても、北では数10トンの中に数尾だったのが、南では数10トンの中に数10~百尾くらいになっただけで、全体からみれば誤差程度の量です。
しかし南でコノシロにカタボシイワシが多く混じった、その後日、北でコノシロを同量獲った時には、カタボシイワシは数尾しかいませんでした。
このことから私としては、カタボシイワシはやはり、南の湾口の方から徐々に東京湾内に浸透し始めてきているのだと思います。
十年後くらいには東京湾内で大群が獲れることもあるかもしれませんね。
まあ言っちゃなんですが、カタボシイワシが大漁でも全く嬉しくありませんが。

ところで、カタボシイワシについて書いているうちに、東京湾の異変に気付きました。

ここ数年、サッパが全く居なくなってしまったのです。

東京湾といっても、私の知るのはせいぜいアクアラインあたりまでの狭い範囲ですが、サッパが消えてしまいました。

昔、といっても精々5~6年ほど前だと思うのですが、そのころにはサッパは大量にいたのです。
それこそ、スズキを狙った網にサッパが大量に入り、重さに困り、サッパなんて居なくなればいいのにと思うほどに。
珍しくもなんともない魚だったので、写真すら撮っていませんでした。

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ちなみに上は11年前に、すごく大きなサッパが獲れた!と思い撮った写真なのですが、今見たらカタボシイワシでした。

サッパは酢締めにして名産品にしている地域もありますが、私たちの漁獲対象魚ではありません。
それゆえ、居なくなったことにみんな気づきませんでした。
「最近サッパを見たか?」と聞くと、「そういえば見ないね」という程度の認識です。

まあ、話はこの、「サッパが居なくなった」という事実だけで、原因や理由の考察は別にありません。
ただ、居ないのが一時的なのか恒久的なのか、気になるところではあります。
サッパについて、またわかることがあればいずれ書きます。