2019.7.14 大漁旗

船橋漁港のすぐ近くにある「たいこ橋」に、たくさんの大漁旗が掲げられています。
今年は地元にある八剱(やつるぎ)神社の、三年に一回の本祭りという行事があり、その為に先週程から立てられています。

大漁旗は、新しい船を作った時に大漁を祈念して知り合いや造船所から贈られるのが一般的です。そして船に積んでおき、沖で良い魚が大漁だった場合に、旗を掲げて帰港します。
これは昔、通信手段のなかった時代に、帰港の際に遠くからでも豊漁が分かるように旗を掲げ、陸の水揚げ準備を円滑にさせる目的であった、その名残のようです。

運搬船のマストに掲げられた大漁旗

沖から大漁旗を高々と掲げて帰港するのは、非常に誇らしく気分の良いものです。私も何回か経験しました。
しかし、もう長いこと味わっていません。
前回大漁旗を掲げて帰港したのはいつだったか、忘れてしまいました。

今月、七月に入ってから初めての出漁日に、いきなりスズキが大量に獲れました。
今はスズキも旬で相場も高くなっており、大漁旗を揚げてもおかしくないほどの漁獲量でしたが、しかし、周りの船でもけっこうな量が獲れていた為か、旗を揚げるには至りませんでした。

この大量だった日以降は強い北風が吹き続け、次に出漁できたのは一週間も後でした。
そして北風のせいで海の様子は全く変わってしまい、スズキは殆ど獲れなくなってしまいました。
ほんとに、ままならないもんです。
一気にドカンと獲れるより、毎日ちょっとずつでも安定して獲れるほうがいいのですが、やはり自然相手だと思うようにはいきません。

そこで考えるのが、大きな水槽を用意しておいて、大量に獲れた時は全部を出荷せず、その水槽に活かしておけばいいのでは?そうすれば時化が続いたとしても、うちだけは活魚を出荷できる。
なかなかいいアイディアではありませんか!

、、、ということはまあ、昔から誰でも考えることでして。
そういう発想から養殖業というものができたのだろうな、と思います。