2017.10.25 高潮

先週、台風21号が上陸しました。
超大型で非常に勢力が強いとニュースでしきりに注意喚起していたので警戒してましたが、船橋上空を通過したときは、風力は前回上陸した18号に比べていささか弱いように感じました。
ただ雨の方は上陸前からずっと降り続いたうえ、台風の予想通過時刻が満潮とほぼ同時刻だったので高潮が心配でした。
ただでさえ潮位が最大なのに、大雨で河川から大量に水が流入してくるうえ、強風による吹き寄せ効果や低気圧による吸い上げ効果など、海面上昇の要素がいくつも重なるのです。
私達は船を係留するときに、岸壁から少々距離を離した状態にします。船から岸壁に取ってある綱(モヤイづな)は少したるませておくことで、朝夕の潮位変動にも対応できます。

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通常はこのやり方で問題は全くないのですが、予想を超える大きさの潮位変動には対応できません。
綱のたるみが許す以上に潮位が変動すれば、綱に引っ張られるようにして船が傾き、最終的には転覆してしまうのです。

満潮の時刻に港に様子を見に行ったところ水位は岸壁を超えていました。
この岸壁の上、15センチ位まで水があがっていました。
15センチ程度といえばたいしたことなさそうに思われるかもしれませんが、そうでもありません。港内とはいえ、普段、水が来るはずがない場所が浸水するのですから。
漁港だから鮮魚をいれる発泡スチロールが大量にあります。発泡スチロールの箱は浮力が大きく、岸壁の上に出しっぱなしにしていたら間違いなく全て沖にもっていかれます。

しかしまあ今回、ここら一帯でなんらかの被害があったとは私は聞いていません。
台風に備えてちゃんと対策をしたからです。
こういうときにいつも感じるのが天気予報のありがたみです。
予報がなければ対策なんてしようがない。
気象庁ってのはほんとにありがたいところです。