2026.4.19 綱(つな)の保護 「せる」効果

船にロープはつきものです。

使用箇所によっては頻繁に擦れる(こすれる)場合があります。

そのような箇所には擦れ防止の補強をします。

それが「せる」という作業です。

以前「走りモヤ」製作の記事中で紹介した例はロープに細いヒモを巻いて(せって)保護しました。

この時は保護する範囲が少しだったので紐を使いました。

しかし広範囲を保護する場合には細い紐でせっていくのには手間がかかるし、紐の使用量がかなりの量になってしまいます。

そこで目の細かいアミを使ってセルやり方があります。

上が普段私たちが使っている11節という網ですが、これでは目が大きすぎるので下の網を使います。
下の網は私たちの漁では使うことが無く、そして中古で網の目が縮んでしまっているので正確な目合い(網の目の大きさ)がわかりませんが、26節くらいかと思われます。

網を適当な大きさに切って二つ折りにし、それを保護対象に巻き付けます。

この保護の効果を写真に撮りました。

4年間使用し痛んで交換した走りモヤです。

せってある網を取り除きました。包丁の切っ先の左側がせってあった部分です。

全く無傷です。

こんなことなら走りモヤ全体をアミでせってしまえばかなり長持ちすると思われるでしょうが、そうもできないのです。

理由は、せった部分は曲げづらくなってしまうからです。

この走りモヤは網を張っている時には上のように丸めて船上に置くのですが、モヤ全体をせってしまうとこのような曲げ方はできなくなってしまいます。

船上は狭いので丸める以外に置き方はないので、モヤをせることは諦めるしかありません。
一つのアイディアとしてはこのモヤが擦れる船の部分に当て布をすればモヤへのダメージが減りますが、あまり現実的ではありません。

なにか安価で簡単な保護の仕方ってないもんですかね。