2017.10.16 鮎

唐突ですがお魚クイズです。
この魚はなんでしょうか。

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答えはあゆ。
天然物は減少しているようですが、養殖ものは幅広く流通しているので、スーパーなどで見かける機会も多いと思います。

鮎といえば友釣りが有名です。鮎の習性を利用した釣りで初夏に解禁され、季節の風物詩としてニュースなどで取り上げられたりもしますね。
胸まである合羽ズボンを着た釣り人が川に入り、長い竿を巧みに操って鮎を釣り上げるシーンを、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

鮎は淡水魚。川魚。
一昨日まで私はそう思っていました。
しかしその観念は覆されました。それも己の手によって!
どういうことかというと鮎が私達の網に入ったのです。
正確に言うと網の中で直接見たわけではありません。
水揚げした時に私達のダンベから鮎が出てきたようなのです。
ダンベとは人が2~3人、入れるほどの大きさの箱で、活かす必要のない魚を氷締めにして運ぶためのものです。
その中の一つから写真の鮎が出てきたと、選別をした卸会社の人から教えてもらったのです。
この日、私達が働いていたのはもちろん海であり、しかも河口からは離れた場所でした。汽水魚ならともかく、淡水魚は居るはずがない場所です。

なんで鮎が海に?

もしかして、以前記事にしたサクラマス(ヤマメ)のように、鮎にも降海型の奴がいるのだろうか?と思い調べてみたら、鮎は稚魚のうちは河口で過ごすと判りました。
ただ河口で過ごすのは稚魚時代だけで、少し成長して7センチ位になると川を上るとのことで、海にでてゆくとの記述は私が調べた限りではありませんでした。
しかるに今回の写真の個体ですが、どうみても成魚です。
持っている人の手と比較して、20センチはあります。
(この写真を撮ったのは私なのですが、この時点では写真を撮ったことで満足して終わってしまいました。いま思うと、この魚をもらい受けて体長や重さをはかっておけばよかったです。)

私にとっては、海で鮎が獲れたなど信じがたい出来事です。例えるならば、奥多摩の秘境でマグロを釣った!というほどのレベルです。
しかしまあ、普通の人にとっては
「え、鮎って川の魚でしょ。へえ~、海でも獲れるんだぁ」
で終わるでしょうな。