ここ2週間ほど、ニュースで東京湾がちょくちょく取り上げられていました。
羽田空港そばでトドが寝そべり、海ほたる近辺でクジラが泳ぎ回り、横須賀沖でイルカの大群が跳ね回るといったニュースが映像付きで出ていました。
イルカは昔から居るしクジラは2018年にも入ってきて記事にもしたくらいで、さほど珍しくもないと思いましたが、トドは初耳です。
いずれも続報はないのでその後どうなったのかは知りませんが、クジラもトドも、交通量が多くて危険な東京湾からは出ていったほうが安全でしょうね。
さて、こうした珍しい場所での生物出没ニュースがあると、よく、これは地震の前触れでは?という話題が上がってきます。
海底でなにか異変が起きているから、五感が鋭敏な生物は異常行動を取ってしまうのだ、と言われると、なんとももっともらしく聞こえます。
いわゆる「深海魚が打ち揚がると地震が起こる」といったような言い伝えや伝承の類ですが、これに関しては「関連がある」と科学的に検証されたデータはなく、逆にデータを揃えて「迷信である」とした論文が発表されています。
ちっぽけな話ですが私個人の体験では、私が東京湾で働いてきた22年間の間に、海ホタルのそばで1メートルあるマンボウが獲れたり、ユウレイイカという深海魚が生きたまま獲れたり、船橋漁港の中にイルカが迷い込んできたりと、とっさに思い出せるだけでまあまあ珍しいことは起きていますが、それらの出来事のあとに天災は起こりませんでした。
今回は東京湾を例にしましたが、ちょっと変わった生物が現れた時に、珍しいと話題にするのはよいが何かの前触れなどと恐れることはない、ということですね。
ちなみに私、
「地震の前兆だと?そんな訳あるか ばからしい」
と口で言いつつも、心の奥のほうで(いや、もしかしたらほんとうにデカイのがくるのかも、、、) なんて、2日間くらいちょっぴりビビっているタイプです。