大平丸ブログ」カテゴリーアーカイブ

2016.3.5 出漁

今期の漁が始まりました。
初漁の成果は大セイゴがまずまず獲れました。

夜の出港なので寒いです。
ゴム合羽の下に暖かい服を重ね着するのでモコモコになり、
動きづらくて嫌になります。
そして網を張って体を動かすと暑くなって汗をかきますが、次の魚群を探すためにちょっと間があくと、途端に体も冷えるし汗で濡れた服が冷たいしで、これまた嫌になります。
テレビで北国の漁師が雪の中で働いてるのを見ると、(強いなあ)とつくづく思います。
まあ同じ人間だから北国の人達だって寒いに違いないでしょうが、
そこは気合で乗り切っているんでしょうね。
それが仕事であれば耐えるしかないですものね。

しかし私としては、早く暖かくなってほしいです。
私が根性なしという話だけではなく、船橋の巻き網に潤いを与えてくれる魚は初夏から晩秋くらいに多く獲れるのです。
今の時期は出港しても燃料代分の稼ぎにもならない日もあるくらいです。
とにかく早く暖かくなってほしいですが、異常気象で暖かくなるのは
人にも魚にもよろしくないですから、しばらく辛抱するしかないですね。

2016.2.21 船橋朝市

昨日は船橋港で朝市がありました。
規模は小さいですが毎月第3土曜日に開催し船橋産の海産物や野菜を売り、軽食のお店もいくつか出店しています。
催しの一環として「お魚さばきかた教室」が開かれます。
昔、とあるホテルで和食の料理長をしていた人が、丸のままの魚の捌きかたを一から教えるというものです。
午前9時から10時まで、10時から11時までの2部あり、毎回各部に10人ほど参加者がいます。
料理長一人では全員を見きれないので、私と、以前「獲れ立て情報」を書いていた山本が毎回お手伝いしています。
進行の流れは、まず料理長(マタイさんという名前です)がウロコを取ってから内臓を外すところまで手本を見せ、それから各自に1匹ずつ用意された魚を自分でさばいてもらいます。全員が内臓を外し終わったらマタイさんが切り身にするまでの手本を見せ、皆さんにもそこまでやってもらいます。

手馴れた人がやっているのを見てると簡単そうだけど、いざ実践となって包丁を持つと途端に勝手がわからなくなっちゃうもんです。
そこで先生と私らお手伝いの3人で教えて回るんですが、魚をさばくのは初めての方が多いのでなかなか手が足りません。
一人にちょっと時間をかけちゃうとすぐに、他の方から「先生!先生ぇーっ!」と助けを求める声が聞こえてきます。
そちらに行って教えているとまた別の方から「先生!先生ぇーーっ!」と、、、
先生稼業も楽じゃねぇぜ。
本当は一人ひとりに付きっ切りで教えたいのですが時間の制約でそうもいかず、毎回、教え切れなかったことを悔いています。

こんな感じで今まで数百人の方を見てきて一つ気付いたのが、男性と女性の違いです。
男性の場合、わからなくても自分なりにガシガシ進めていき、こちらが少しアドバイスすると「ふむふむ!ほう!なるほどなるほど!」と言って更にガシガシ進んでいきます。三枚におろすのに失敗しても「ああ!やっちゃった。これじゃ刺身にはできないな!。わはは!!」と明るく前向きなのに対し、
女性はわからないとフリーズ。包丁持ったまま固まります。私らが他の人に教えている状況だと、呼ぶのも遠慮してしまうみたいです。
失敗すると、「ああ、、、すいません、、、ごめんなさい」と詫びてきます。授業料と魚代としてお金を頂いてるんだし、謝られたりするとこっちが恐縮しちゃいます。
まあ元気で活発な女性も多いですが、とにかく私の経験上では男性は教える手間が少なくてすみます。
そんな訳で私はなるべく重点的に女性の方に気を配るようにしています。

けして、下心で女性ばかりに教えるわけではありません。
女性の手を取って包丁の使い方を教えるのも、ケガをされては困るから仕方なくやっているのです。
若い子と年配の方が居たら若い子のほうにいくのも、料理経験が少ないだろうと考えてのうえです。
けして、下心ではありません。ありませんったらありません。

2016.2.14 タクシー

先日、5年に一度の船舶免許の更新に行きました。
会場のある駅に8時に着きました。初めて行く会場で、案内状には駅から徒歩10分と書いてあるのですが
地図で確認してもよくわからず、遅刻するのは嫌なのでタクシーを使いました。

さすがに早いものでワンメーターで着いちゃいました。
730円です。

お釣りを100円玉で貰おうと思って1030円を差し出したところ、運転手さんが私に向かって、
「朝6時半から待ってたんだけどね、なかなか来なくてさ」
と言いました。
道中で会話はしていないのに突然言われたもので意味がわからず、
「何がですか?」と聞き返しましたが、返事は無く無言でお釣りの300円を渡され、その後も
何か話す様子はないのでタクシーから降りました。

そこでやっと察したのですが、運転手さんはチップを期待したんですね。
朝早くから場所取りしてたのにやっと来た客はたったワンメーター。駅に戻っても順番待ちの
最後尾だから次の客はいつとれるかわからない。
朝からハズレの客にあたっちまった。いくらかでも多くもらわないとやってらんねえ。
といった気分だったんでしょうね。

それからしばらく頭の中がモヤモヤしてしまいました。
ちゃんと規定の料金を払ったのだから何も迷うことはないと堂々とすべきか。
それともいい歳した大人なんだしちょっとした気遣いでチップを渡すべきだったか。

鬼平や秋山小兵衛なら
「少ないが、これで温かいものでも食べておくれ」
なんて言って小粒銀なんかをスッと差し出すんでしょうが、、、

まあ別に正解なんてないと思いますが、世間的にはどうするのが普通なんでしょうね。

2016.1.23

はじめして。乗組員の鳥海と申します。

今までこの大平丸HPを担当していた山本が退社したため、代わりにブログの更新を引き継ぐことになりました。
東京湾の漁の模様や魚のこと、漁師の仕事や日常などを
書いていこうと思います。

【大平丸】イベント告知

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皆様おはようございます。
イベントの告知でございます。

イベント名 
御菜浦 三番瀬 船橋港まつり2015
10月10日(土)
場所 親水公園
東京ベイららぽーと西側から歩いて三分ほどです。
最寄り駅は南船橋です。

大平丸も出店します!
鮮魚販売
魚の塩焼き
魚の汁
お魚すくい
やります。
私は祭り事務局のお魚展示コーナーで案内人やってます。

是非遊びに来てくださいね!!!

【大平丸】2015年7月16日

CAT :toretate
皆さんこんばんは。
昨晩は出港しました。

メインはスズキ。
ぽつぽつとシマイサキ見ました。
この魚を見ると夏だなと思います。
シマイサキはウロコごと揚げて食べることで有名な魚ですが、他の魚でもウロコが小さければ結構いけます笑
アカクラゲが少かったです。
水温があがると生きられないアカクラゲ。最近暑いので勢力弱まってるかもです。よしよし。
こいつが増えると人間にも魚にもダメージ強いので早くいなくなってくれ!と常々思います笑

〈イベント案内〉
江戸前おさかな研究会
[江戸前の魚を知ろう!(旬のスズキ編)] 試食あり。
日時:7月17日(金曜日)18時半~20時半
場所:川守ビル三階 船橋駅より徒歩7分
会費1000円。
参加連絡はecoumi@gmail .com にお願いします。

乗組員 山本浩司

【大平丸】台所 サヨリ シリヤケイカ

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サヨリとシリヤケイカの刺身で一杯。
サヨリがすごいのはとれたてなのに刺身がネットリと甘みがあるところです。
私の中でのサヨリは刺身の王様です(笑)
以前上海に旅行に行った時、活サヨリが唐揚げでだされました。
残念でした。白身魚フライになってました。
素材のもってるものを活かす。
日本人の食文化好きです。

二枚目の画像はシリヤケイカの肝バター醤油炒め。
胴は刺身にして、残りの甲以外の全ての部位は食べやすい大きさに刻み、肝をたたいて酒を混ぜた調味料と醤油とバターで炒めてできあがり。
肝を入れるとコクが増すのでいいです。

乗組員 山本浩司

【大平丸】台所 イナダ

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皆さまこんばんは。
先日とったイナダです。
とれてから3日、4日は余裕でお刺身でいけます。
とれたての歯ごたえ好き、寝かして旨味引き出のも人それぞれ好みです。

東京湾のは大きいのはあまりとれません。
せいぜいワラサくらいです。
体高があるのが特徴。
餌が豊富ですからね。
ワカシなのに、脂あります。

メニューはイナダづくし
朝は
刺身
カルパッチョ
カマ塩焼き
炙り
アラ汁。
夜は
鍋ブリしゃぶ。
イナダつみれ
です。

乗組員 山本浩司

大平丸 台所

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皆さまこんばんわ。
久々台所の記事です。

今日は
①サワラ輪切りの照り焼き。
三枚におろすのがめんどくさいので輪切りです(^-^)

②コウイカ(シリヤケイカ)とジンドウイカ(ヒイカ)のぶつ切りバター醤油。

コウイカは甲を取り出し、後はハサミでバツバツも切ります。ちなみに骨も目玉もつけっぱなしです。小さいイカなのであまり気になりません。

③コウイカの刺身。
イカそうめんとはいきません丁寧ではないです(笑)
ちなみに皮は②のバター醤油に入れしまいます。

④ゴマサバとブラックタイガーの塩焼き。
魚は強火の遠火といいますが、グリルは近火なので強火だと焦げるので、弱火でじっくりやります。
ゴマサバは半分にバッツン、ブラックタイガーはまるごと。
小骨も噛んで食べてしまいます。
エビは少し焦がして殻も頭もいきます。エビは噛めば噛むほど味がでます。
私の食べ方はカルシウムがかなりとれると思います(笑)

こった料理はできません(笑)
が美味いのは素材がいいからでしょう(^-^)

乗組員 山本浩司