網がネズミに食われました。
私たちの漁は日帰りなので、通常は船に食料品は備蓄しておらず、ネズミが住み着くことはありません。
しかしコノシロ漁をしているとどうしても網の中に取り除ききれない魚が入り込んでしまい、それを狙ってネズミが船に乗り込んできます。
野良ネズミは衛生的に非常によくないし、網をかじって穴だらけにしてしまうので、退治せねばなりません。
方法としては船には殺鼠剤を置き、そして陸から係船索を伝っての更なる侵入を防ぐためネズミ返しを仕掛けます。
ネズミ返しはいたって単純なもので、円形のお皿に綱を通す穴を開けるだけですが、「船 ネズミ返し」で画像検索すれば同じようなものが世界中で使われており効果のほどがわかります。
作製の際のポイントとしては、綱にしっかりと固定されないよう、中央の穴を少し大きめにすることでしょうか。
こうすると上から乗り越えようとして前足をかけても、皿がクルクルと回ってしまい、力が入らないことでしょう。
これで侵入防止は完璧。
と思っていたのですが、ふと、親方も我々も、ネズミのサイズを小さめのハムスターくらいと思い込んでいたことに気付きました。
世間ではスーパーラットという大型で賢いネズミの出現が取りざたされて久しいです。
その大きさたるや全長25cm、尻尾も25cmにもなるとのことです。
そこでもしスーパーラットが我々のネズミ返しと対峙したらどうなるかやってみました。
港周辺のネズミがスーパーラットだった場合は、もっと大きなネズミ返しを作らねばならないことがわかりました。
あまり大きいと、風であおられたりしてすぐに壊れてしまうんですよねえ。
困ったもんです。