大平丸 号外

魚は大きさや形、口の特徴で食性や生活スタイルが見えてきます。たとえ未知の魚でもおおよそ予想できます。
口の大きさが小さいもの、例えばアジなどは小さい生物、動物プランクトン、アミ(小さいエビのようなもの)を食べているのではないかと予測できます。
逆にアジと口の大きさや形が似てると食性も似てる可能性があります。
歯を見るのも重要でカタクチイワシなど体が小さいのに口は大きいですが歯が発達していません。それは魚を食べるのに向いていないので、植物プランクトンなどを食べているのではないかと予測できます。
ジンベエザメ体は大きく口も大きいですが、歯が発達していません。プランクトンを食べているからです。
ちなみにカタクチイワシとジンベエザメの餌の食べ方は似ています。
スズキは口は大きいですが、歯がザラザラしてひっかかりやすく、のどの筋肉と喉頭歯を発達して逆流しない構造なので、口は大きいですが魚を食べる魚とわかります。
先日カマスを見てサンマと答えるお客さんがいました。ショックでしたが(笑
形は似ていますが、口の大きさや歯がぜんぜん違います。
カマスは口が大きく歯が鋭いです。なので魚を食べてることがわかります。東京湾のカマスにはカタクチイワシがよく入っています。
カタクチイワシを追っかけて食べてるところがイメージできます。

あと回遊性か根魚系かも形をみて大体わかります。
紡錘型かとか、鰭の大きさなど観察したり、知っている魚から生活様式を予想します。
回遊性の場合は浮遊してたり泳いでいる生物が餌になります。
根魚は海底にいる様々なものを食べます。蟹や貝なども食べます。
未知の魚であっても形や口を見ればある程度、生活スタイル、食性がわかってきます。
そういった視点で魚を見て、どんな味がするか予測してみてください。
未知の魚にも親近感がわいてきて壁がなくなるかもしれません。 

乗組員 山本浩司