今年は夏ごろからマイワシの姿がちらほらと見えていましたが、ここ一週間ほどはかなりの群れが沿岸にまで押し寄せてきました。
ちょっとわかりづらくてすみませんが、夜の船橋港です。
マイワシの群れが水面スレスレにまで浮き上がり、港内をずっと泳ぎ回っています。
明るくなると下に潜るのか港外に出ていくのか、群れは見えなくなりますが、夜になるとまた同じ場所に出現します。
このマイワシの回遊は船橋だけではないようで、YOUTUBEの釣り動画を見ると東京湾奥 西側の若洲海浜公園でもマイワシの群れが来ている動画があがっており、東京湾奥 東側の市原の釣り公園でもマイワシの釣果報告が上がっています。
私がいちいち「マイワシ」と書くのは、東京湾には普段はマイワシはおらず、ここら界隈で「イワシが釣れた」といえばカタクチイワシを指すことが多いからです。
それと市原の釣り公園ではカタボシイワシがかなり釣れているようなので、それとも区別するためです。
市原にある釣り公園は正式名称を「オリジナルメーカー海づり公園」といい、有料ですがきれいでよく管理された施設です。
ここは数百人のお客の釣果を毎日一尾単位で集計し公表してくれており、頭が下がります。
そこの11月16日のデータを引用させてもらいますが、コノシロが1620尾、カタボシイワシが2000尾の釣果があったと報告されています。
このデータのカタボシイワシの量には私は驚きました。
なぜかというと、我々は先月からコノシロ漁を始めて数百トンのコノシロを獲りましたが、マイワシはともかくカタボシイワシは見ていないからです。
もしやカタボシイワシとマイワシを間違っているのでは?と勘ぐってしまいましたが、ちゃんと釣果とともに釣魚の写真もあり、間違いなくカタボシイワシでした。
マイワシとカタボシイワシは体型や顔つきなどがけっこう似ていますが、ウロコがあきらかに違います。
マイワシのウロコは指でこすった程度で落ちるほど薄く柔らかいですが、カタボシイワシのウロコは包丁を使って気合をいれないと剥がれない固さです。
さて現在、身近に押し寄せているマイワシの群れですが、サイズが小さくて我々の漁獲対象にはなりません。それどころか、網の目に刺さって網が揚げられなくなるトラブルの元なので、居てほしくないくらいです。
今は我々の前から消えて、もう少し大きくなってからまた現れておくれ、と願うばかりです。