イナダがついに私たちの漁場から居なくなりました。
回遊魚はおもしろいもので、今までずっと獲れていた場所で網を張っても一尾も入らなくなりました。
まあ例年ならとっくに居なくなっている時期にもまだ獲れ、しかもそこそこ良い値で売れてくれたので、イナダにはおおいに感謝しております。
さてイナダが居なくなった今、次のターゲットは何にするかといいますと、例年ならコノシロになります。
ここ数年のパターンでは11月の初めからコノシロ狙いになり、それに伴って朝方の出港になります。
しかし今年はどうもコノシロの成育が芳しくなく、まともなコノシロサイズが少ないうえ、痩せているのです。
例年コノシロを引き受けてくれる水産会社が、引き受けに難色を示すほどの痩せっぷりです。
なのでコノシロ漁への移行はもう少し様子を見て、いましばらく夜の漁をすることになりそうです。
夜だとマダイの漁獲も期待できます。
今月に入ってから一度、マダイの漁獲がありましたが、量こそ少なかったもののなかなかの高額で売れたのです。
忘年会など組織だっての宴会は未だ自粛傾向にあるようですが、町の居酒屋をのぞくとそこそこ人は入っているように見えます。
仲間同士の小さな集まり等は復活の兆しが見え始め、それに伴い魚の需要も少しずつでも上向いてきたのかな?と思います。
今日は記事に関する写真がなくて殺風景なので、先月獲れた大物の鯛の写真を載せます。
私が見たなかでは最大サイズです。
イナダやコノシロなど、自分の望む魚が獲れないから「淋しい海」なんてタイトルにしてしまいましたが、こんな大物が潜んでいる東京湾はやはり素晴らしいなあ。