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大平丸社長 大野一敏あいさつ


kazutoshiOhno当社は昭和50年7月に設立、資本金30,000,000円の小さな漁業会社です。家号「大平」は明治34年からで、今も巻網漁業を繁んでいます。
巻網漁は船橋浦においては、江戸末期に六人網として発展しました。今も船橋大神宮境内に六人網元衆の碑が有ります。また、船橋漁業生産史(一)に、幕末・明治・昭和三代の六人網主名簿の吟味が記されています。
東京湾漁業は、江戸八百八町を背景に、産業として成長を遂げてきましたが、太平洋戦争以後、工業化に因る東京湾の大規模埋立が漁場環境を悪化、しかしその間も休業することなく今日も永々と巻網漁を続けています。今後も日本国の食糧自給に貢献する為に努力する所存です。
東京湾の魚は暖流の魚です。石川県の輪島と変わらぬ魚が水揚げされます。湾の状況をリアルタイムでお知らせできるよう頑張ります。

2018.7.30 稚魚

スズキの漁獲が思わしくありません。
ここ数年、七月に風が吹き続けて漁に出られない日が多くなってきていて、今年も例にもれずかなり時化が多いのです。
そのうえ出てもスズキがあまり獲れません。
マサバやシンコといった魚がちらほら獲れはしますが、量がそれほどまとまっていないのでたいした稼ぎにはならないようです。
せいぜい10年くらい前までは、スズキは五月頃から獲れ始め、七月・八月は連日 型の良いスズキを大量に水揚げして良い稼ぎになっていたのですが、ここ数年はなんだかあまり振るいません。

まあ嘆いてばかりいてもしょうがないのでちょっと珍しい生き物の写真を載せます。
今月初め、強い南風が吹き続けていたある日の夜、船橋港の護岸の角、吹き溜まりのような場所で見つけたものです。
写真の真ん中あたりに白いものがポツポツと浮かんでいるのがわかるでしょうか。
白い花びらが水面に舞い落ちたようにも見えるこれは、トビウオの稚魚です。500円玉にちょうど収まるくらいの大きさです。
水面に浮いてユラユラと漂っています。捕まえようとすると、普通の魚のように泳いで逃げるのではなく、スイッスイッとアメンボのように水面を移動するのがおもしろいです。
こんなのがほんとにトビウオになるの?と思われる方もいるかもしれませんが、次の写真を見てください。
これは花びらサイズの群れの近くに一匹だけ泳いでいた、少し大きめの稚魚です。体長は5cmほどでした。もはや成魚と殆ど同じ形をしています。そしてこいつはもう泳ぎを覚えていました。
このトビウオの稚魚は、今くらいの時期に船橋港で昔から普通に見かけます。しかし成魚は東京湾内湾には殆どいません。
年に数匹、網に混じるくらいです。稚魚時代は湾内で過ごして、成長したらでてゆくのでしょう。
東京湾は多種の魚の稚魚のゆりかごなんだとしみじみと実感させられます。
いちおう成魚の写真も載せておきます。
この羽で、一説によると600m飛ぶらしいです。
生物の進化はおもしろいですね。

2018.7.17 そうめ

六月の後半から7月の前半にかけて内湾では南風がずっと吹き続け、巻き網はかれこれ二週間近く出漁できませんでした。
今はもうスズキの旬であり、身に脂もだいぶついてきて相場も上がってきているので、ガンガン獲りたいところです。
しかし率直に言って、六月はスズキの漁獲はあまり芳しくありませんでした。例年ならば獲れる場所を巡っても、あまり良い群れがいないのです。
こんな時に東京湾のベテラン漁師たちと話をすると必ず口にするのが、「ナガシミナミが吹けば海が変って獲れるようになるよ」というセリフです。「ながしみなみ」とは、ここらではしばらくのあいだ強い南風が吹き続けることを意味します。
七月に入ってから初めて出漁できたのは九日になってからでした。前回の出漁から二週間も間が空き、しかも南風がかなり吹いたので海の様子はだいぶ良い方向に変わっているだろうと、期待しつつ網を張りましたが、、、
網に入ったのは、大量のソウメでした。
このソウメのせいでえらい苦労をしました。
ソウメとは、イワシの小さいもののことです。
私はこのブログで常々、イワシが獲れると嬉しいと書いていますが、今更ながら付け加えますが獲れて嬉しいのはある程度成長した大きさのイワシです。
イワシはその大きさで小羽(こば)→小中羽(こちゅうば)→中羽(ちゅうば)→にたり→大羽(おおば)と区別されます。
だいたいスーパーなどで塩焼きや刺身用に売りに出されるのは中羽くらいからで、私達が狙って獲るのもこの中羽以上の大きさからです。

一か月前に使った写真ですが、この真ん中のサイズがギリギリで中羽と言われるくらいで、これより小さいものは小中羽、そしてさらに小さい、世間では小羽と言われるくらいのものを、私達は「そうめ」と呼んでいます。まあサイズに具体的な目安はなく、けっこう適当です。
そして大量のソウメが獲れたせいでなぜ苦労したのかといいますと。
今回のソウメの胴体の太さが、我々が現在使用している網の目の大きさにピッタリはまるサイズだったからです。
網の目にソウメが頭から突っ込んだまま、網から抜けなくなってしまったのです。海中に投じた網全般にわたって大量のイワシが刺さった状態になり、結果、その重さで網が揚がらなくなってしまいました。
網を海から引き揚げるのには油圧式の機械を使うのですが、通常を大きく超える負荷がかかると油圧は止まってしまいます。
しかし網はなんとしても揚げなければならないので、機械をだましだまし、ほんのちょっと網を揚げてはイワシを取り除いて網を軽くし、また網をほんのちょっと揚げて、、、と地道な作業を繰り返して、なんとか最終的には網を揚げることができました。
ちなみに通常なら海中に網を投じてから揚がるまでは20分程ですが、この時は6時間かかりました。
この日、内湾の巻き網船団のいくつかは私達と同じエリアで網を張ったのですが、皆、同じように「ソウメのベタ刺し」をくらって大変な苦労をしていました。
このソウメがもう少し大きく育って網の目に刺さらなくなるまでは、内湾で網を張るのは地雷原を歩くようなもので油断ができません。

ただひとつだけ、良い展望が持てるとしたら、あるベテランが言うには「秋口にイワシが大漁で稼げる年は、だいたい夏頃にソウメのベタ刺しをくらうもんだ。」とのことです。
ここ数年はサバやイワシの回遊がなくて振るわなかった内湾ですが、今年の秋はちょっと期待がもてそうです。

もうひとつ。前々回の記事でマトリという鳥について、「マトリはイワシが大好物で、イワシの大きな群れには必ずついてくる」と書きましたが、、、
この日、数十~百トン単位のイワシ(ソウメ)の群れがいたにも関わらず、私達はマトリを一羽も見かけませんでした。
う~ん。なぜでしょう。群れの大きさとしてはマトリがつくに十分と思われるのですが。

マトリがイワシの群れを追いかける際の基準には、群れの大きさ(魚の量)と同時に魚体のサイズも関わってくるのだろうか。

「大きなイワシの群れには必ずマトリがつく」という説には、まだ検証の余地がありそうです。

2018.6.30 クジラ

10日ほど前から東京湾でクジラの目撃情報が相次ぎ、最近はテレビで動画が紹介されるまでになりました。
物珍しさからかテレビでは、ほのぼのニュースといった分類で扱われているように感じます。
動画をみたコメンテーター達も「大きいですね!」とか、「おっ、ジャンプしてますねえ!」と、クジラの映像を微笑ましく見ている人が大半でした。
実際にクジラは賢いし人に危害を加えることはないから、そのような反応が普通でしょう。

しかし私ら東京湾漁師にとってはあまり笑ってはいられない事態です。
今回のクジラの大きさは報道によれば推定で全長12~13メートル、重さ25トンらしいです。

ぶつかったらただじゃすまない。
大平丸の網船は全長14メートル位で重さは5トン弱。網や装備を積んでいるから実際の排水量はもう少し重くなると思いますが、それでもクジラとの重量差は5倍近いです。
この重量差を人間で例えてみましょう。
横綱の稀勢の里の体重が約180kg、小学5~6年の男子の平均体重が34~38kgなので、ほぼ5倍です。
そして網船の最高速度がだいたい時速25kmほどで、秒速7mほど。これは小学6年生男子の100m走のタイムとほぼ一致します。
つまりですね。網船がクジラにぶつかるということは、小学生が加速をつけて全力で横綱に突進していくのと同じようなものです。ぶちあたったところで、横綱はビクともせずに小学生が弾き飛ばされる姿が容易に想像できます。

まあ本当に船と衝突したら、固いFRP(繊維強化プラスチック)の艦首でクジラも相当なダメージを受けるでしょうが、しかしその時には私達はクジラの心配をしている場合じゃないでしょうね。衝突部分の損傷は免れないだろうから、まずは自船の安全確保に大わらわになることでしょう。

オキエに聞いたところ、海上が穏やかであれば、水面に浮いていてもクジラほどの大きさであれば衝突前にソナーに映る可能性はあるとのことです。そしてクジラだって衝突なんぞしたくないだろうから、わざわざぶつかりにはこないとは思います。
しかし、クジラと船の衝突例は過去に何件もあるのが事実です。
数日前には海ほたるパーキングエリアの北5kmに現れたようですが、そこはモロに私達の漁場でもあります。
こんなデカイのに見えづらいやつにうろついてほしくないです。

ちなみに成体のクジラの食事量は一日に体重の4%だそうです。25トンのクジラだと、一日に1トンの食事が必要になるわけですね。
今回あらわれたクジラはザトウクジラのようです。
多くの人はクジラはプランクトンだけを食べているように思っているかもしれませんが、イカ、サンマ、鮭などの魚も普通に食べます。特にザトウクジラの好物はニシンです。
東京湾にニシンは居ませんが、湾内に大量に居るコノシロは、ニシン目ニシン科。。。
なんかヤバイ気がします。コノシロのおいしさに目覚めちゃって、居着いちゃったらどうしよう。

「海は人間だけのものじゃねえんだぞ!」という声も当然あるでしょうが、私としては早く東京湾から出て行ってほしいです。

2018.6.19 いわし

当ホームページの2015年11月29日の獲れたて情報の記事ですが、
「マイワシが少し入りました。大きな群れがいるかと思いましたが、空を見るとその様子はなさそうです。」
という文章が書かれています。
たぶん殆どの人には意味がわからないと思うので解説と補足をします。
三年前のこの日、網を張ったら500キロほどイワシが獲れました。それまでは全然獲れなかったのに、いきなり現れたのです。
イワシは単価こそ安いものの、大きな群れが湾内に入ってくれば毎日数十トン単位で獲れるため、良い稼ぎになるのです。
なので、突然イワシが獲れると私達は稼ぎになるかもと期待をするわけです。
しかし結局この時はその後イワシは全く獲れず、ただの単発の小さな群れが網に入っただけだったのでした。
冒頭の文章の「空を見上げる」意味ですが、イワシの大群が東京湾内に入ってくる時は、必ずマトリという鳥が一緒についてくるのです。そして私達がイワシを狙って網を張ると、私達の頭上に集結して旋回し、網からこぼれるイワシを狙って大騒ぎするのです。
マトリは俗称で、正式にはオオミズナギドリといいますが、まあマトリのほうが言いやすいですね。この鳥は普段は東京湾の内湾では全く見かけません。
マトリはイワシが大好きなようです。小さい群れにはついてきませんが、数十トン単位のイワシの群れには必ずついてきます。
だからイワシがちょっと獲れた時には空を見上げ、マトリの姿を確認すれば、大きな群れがきているどうかの判断ができるのです。

先週、イワシが一回の網で1トン獲れました。しかしマトリは一羽も見かけなかったので、今回も単発の小さな群れだったということです。
ちなみに今回獲れたイワシですが、同じ群れなのに大きさがマチマチでした。上から100グラム、71グラム、47グラムです。
イワシが大漁の時は殆どの魚体が同じ大きさで揃っています。
そのことからも、やはり今回の群れはイレギュラーと私は考えています。
願わくば今回の群れは先陣で、これからドドッとイワシ本隊に突入してきてほしいものです。
しかしよく考えてみると、先陣の偵察部隊を私達が全滅させてしまったから、もしかして本隊は危機を察知して湾内に入ってこないかも??
どうしましょ、、、

2018.5.31 イシダイ

イシダイが4匹、網に入りました。
仕事の合間に急いで写真を撮ったので全長は測れませんでしたが、この魚が入っている小判型のカゴの下辺の長さが40センチなので、上の写真のイシダイは40センチ少々の大きさです。

一番大きかったこれはたぶん、60センチ近くあるでしょう。重さが3・4キロでした。
イシダイは子供の頃は縞模様がはっきりしてますが、老成すると胴体の縞は消えてクチバシの周囲だけが黒くなります。

イシダイは岩礁や根に住む魚で、「磯の王者」などと呼ばれることもあります。釣り場に行くのに船が必要だったり、釣り餌にアワビ・ウニ・イセエビを使うのが普通だったり、そしてそこまでしてもなかなか釣れなかったりするので、釣り師には「幻の魚」といわれることもあるそうです。

基本的には巻き網漁の網に入る魚ではありません。まあしかしなにかの拍子でちょっと沖に出ることもあるようで、ごくたまに獲れます。感覚で言うと一年に数回獲れる程度です。
それが今回、一回の網に4匹入りました。
かなり珍しいことです。
オキエに理由を聞いてみたところ、「根のあたりの水が悪いから浮いてきたんだべ」とのことでした。

「水が悪い」とは漁師がよく使う言葉です。文字通りに捉えるとなんだか、水が汚いとか汚染されているというように思われてしまうかもしれませんが、そうではありません。
魚は通常、その魚にとって心地の良い温度や、塩分・酸素濃度の海水域で生息している訳です。その魚の好む状態の水を良い水、逆の状態の水を悪い水と、魚の視点からの海水の評価を言っているのです。
水の状態の良否は、それこそ魚によってマチマチです。
だからスズキ漁が芳しくなく、「水が悪くてスズキが居ないなあ」という時でも、ボラは大喜びで跳ねまわっている、なんてこともあります。

先述の通り、イシダイは釣れず、網に入らず、生育が遅いので養殖も盛んではない、なかなかレアな魚です。
こんな魚が4匹もまとまって獲れたのは景気の良い話です。今年はこれから湾内にも活気がでてくる前触れと思いたいです。

2018.5.19 ワカシ?

今月前半の東京湾の様子はよくありませんでした。
連休で休みが多かったうえに強風続きで殆ど出漁できず、しかも出てもスズキがあまり獲れません。
しかしここ最近、カマス、イシモチ、サバなどの、型の良いのがちらほら混じり始めてきて、だんだん夏の海に近づいてきたように感じます。そろそろスズキ漁も本格化することでしょう。

知らない魚が網に入っていました。
全長は12、3センチほどです。
なんだろうと思い水産会社の人に聞いたところ、「ワカシだよ」とのことです。ワカシとはブリの幼魚のことです。
その場には水産会社の人が三人いましたが皆、口を揃えてワカシと言いました。

いやいやいや。いやいやいや。
この水産会社の人たち、先月はこの魚をワカシと言っていたのですぞ。
顔つき、縞模様、尾びれの形、どこをとっても似ても似つかぬ、という言葉がぴったりです。
納得がいかなかった私は今度は仲間の漁師に聞いたところ、皆、ワカシではないと答えました。
しかし、では何という魚かと聞くと誰も知らない。
以前、スマホの画像検索でシマガツオをあっという間に探し当てた仲間が今回も調べてみましたが、わかりませんでした。

結論を言いますとこの魚、ブリの幼魚でした。
水産会社の人たちの言っていたことが正解でした。
ただし!負け惜しみではないですが、今回のような大きさのものは「モジャコ」と呼ばれているようです。
負け惜しみではありません。負け惜しみではありません。

この「モジャコ」という言葉を聞いて、そういえば何年か前にもこの魚が獲れて、その時、仲間のお魚博士が「これはモジャコです!」と言っていたのを思い出しました。
たぶん私はその時、「ほえ~」という感じで聞き流してしまって、たいして記憶に残っていなかったのだと思います。

水産会社の方達、信じなくてスイマセン。
お魚博士の山本君、聞き流しててゴメンナサイ。

2018.4.23 イナダ

今年の四月は例年に比べて陽気が激しい気がします。台風並みの風が吹く日が何日かあったし、ここ数日は真夏みたいな暑さだったり。四月って、こんな感じでしたっけ?

陽気に関係あるのかはわかりませんが、先週、変わったことがありました。
イナダがまとまって獲れたのです。(まな板は幅47センチ)
イナダ(ブリの幼魚)は日本中で獲れるし養殖も盛んなので年中スーパーなどで見かけることと思います。
通常だと、私達の働いている東京湾の湾奥には、夏の終わり頃に回遊してきて網に入ります。
しかし四月にまとまって獲れたことは、私の17年間の経験ではありません。漁師歴60年以上の社長も、こんな時期に入るのは記憶にないと言っていました。
去年からタチウオやサワラなどが、湾奥の今まで獲れなかった場所で獲れるようになりました。ベテラン漁師は「海の様子が変わっているなあ」と言います。
海水温や潮流や天候など様々な要因が複雑に絡んで漁獲種に変化がでてくるのでしょうが、今回のイナダの回遊もその一環なのでしょう。

ところで今回獲れた魚についてですが、通常秋に回遊してくるイナダに比べてかなり痩せていました。
卸会社や他の船の人達は殆どワカシと呼んでいます。
この魚はワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと呼称が変わりますが、各段階に統一された明確な基準はありません。体長35~40センチ以上がイナダ、それ以下はワカシ、と、大雑把に区別されています。
今回のものは40センチ以上あるので私はイナダに区分しましたが、周りでは、身が痩せていて軽いからこいつはワカシだ!という意見が多かったです。
食べてみたところ、やはり身には脂がなくあっさりした味だったので、私は切り身を醤油漬けにしました。漬けてしまえば味は調味料で補えるし日持ちするし、お茶漬けにしてもおいしいし、良いこと尽くめです。仲間はこのイナダでナメロウを作って、うまかったとのことです。

このまま東京湾に群れが居着いてくれれば、豊富な餌で脂がノリノリになって更においしいくなること間違いなしなんですが、まあそううまくはいかないのが世の常ですよね。
今年はどんな海になるのかなぁ。

2018.4.1 花見

先週の木曜日に花見をやりました。
ほんとうは出港予定でAM1時に集合したのですが、けっこう風が吹いていたうえ今月は海の様子がまったくもって悪いので、無理して出漁することはないと親方が判断しました。
そして網仕事ではなく、ちょうど見頃の桜を愛でようということになりました。
会社から歩いて30分ほどのところに、川を挟んで桜並木が続いている美しいお花見スポットがあり、毎年いまくらいの時期に時化ると、そこで花見と酒盛りをするのが恒例なのです。
そのような訳で木曜日、朝3時から花見を始めました。
ちなみに翌日の金曜日は予報が完全に悪く、この花見の開始時点で金曜は時化で休みにするとのお達しがありました。そして土曜日は最初から休日なので、つまるところいきなり三連休になりました。
翌日の仕事の心配はしなくていいから、思い切り飲んでくれ!という親方の心意気です。酒もツマミも親方がお金を出してくれます。

ちょっと話が変わりますが今月の初めの記事で、3月2日の朝4時に集合して9時まで待機してそれから出港、仕事が終わったのは21時と書きました。ちょうどその日、新聞の取材も来ていて、同じことが書かれていました。
この記事だけ読むとかなり長時間の拘束で、こんなことが毎日続くとしたらやってられない、と漁師志望の人に敬遠されてしまいますね。
詳しく書かなかった私が悪いのですが、予報ではこの日を逃すとその先1週間は時化が続く見込みだったのです。現に2日の次に出漁できたのは9日後の11日でした。だからこの2日の日は親方は何としても出漁したかったということは理解してもらえると思います。

話を花見に戻します。さっきサラリと書きましたが、朝3時開始です。
さすがに私達の他には誰もいませんでした。
しかし私には驚きだったのが、4時くらいになるとウォーキングする人たちがけっこう居るんですね。まだ真っ暗なのに、ヘッドライトを装着してたり、手にライトを持ってたりして。
私としては、(こんなに朝早くから運動するなんて、いったい何時に起きてどんな生活リズムなのだろう?)と疑問に思います。

そのウォーキングしている方々は私達をみて、(こんな朝っぱらから酒を飲んでいるなんて、一体どんな集団なんだろう?年齢は若いのからオッサンから年寄りまでバラバラだし)と色々疑問に思うことでしょうな。

2018.3.20 朝市

先週の土曜日は朝市でした。
大平丸の魚の卸先である株式会社ダイサンでは、鮮魚のほかにスズキの唐揚げを売っています。
新鮮なスズキを業務用のフライヤーでその場で揚げて販売するため、人気は上々でいつも行列ができます。
まあ新鮮と言ってもさすがに、生きているのを捌いて揚げるわけではありません。大量に仕込まねばならないので、準備は前日にやります。水揚げされたスズキを三枚におろして皮を引き、一口サイズにきりわけるのです。
今回、ダイサンが人手不足だったので私も手伝ってきました。
私はスズキはまあそこそこきれいに捌く自信はあったので余裕の気持ちで臨んだのですが、けっこう苦労しちゃいました。
ちょっと厚手の手袋(ビニール手袋?)をはめて作業せねばならなかったのです。
手袋をはめて魚を捌くと、全く勝手が違うものですね。
魚体に包丁を入れた時に刃先がどこにあるのか、全然感じられない。何匹か捌いて慣れるまでは、中骨にお肉を盛大に残したり、切り身をグズグズにしてしまいました。
指先や手のひらの感覚って普段そんなに意識しないけど、やはりとても大事なんですね。

このスズキの唐揚げ、塩コショウとニンニクで下味がつけてあり、アツアツでおいしいです。ほんとに獲れたてのスズキを捌いて作ってます。人によっては「高級魚のスズキを、しかも鮮度抜群のものを唐揚げにしちゃうなんて、なんて贅沢なことをしやがる!」と文句を言いたくなるかもしれません。
しかし数年に渡って朝市で出し続け、いまや行列ができるようにまでなったからには、スズキの唐揚げを販売することにしたダイサンの判断は正しかったといえるでしょう。

こんなスズキの唐揚げが食べられる「船橋漁港の朝市」は
毎月第三土曜日、朝9時からやってます!!
(8月、12月、1月はやっていません)